2020年7月14日火曜日

DHT22のCRCエラーが発生した様子

いろいろとグダりながらもざっくりと変更していて少しだけ見えてきた部分があります。
現時点での結論を言ってしまえば、原因は実行時の何らかのウェイトによってうまく信号を拾えていない感じ。

そもそもpythonでリアルタイムっぽい処理が書けててすごいなぁと感心してただけなんですが、DHT11で使用していたライブラリっぽい物も大雑把にしか見ていなく細かく追って行ってようやくつかめた感じです。
肝心のデータ信号の受信部分がループを使ったソフト的なカウントのサンプリングを行ってそこからビットを起こすということをやっているのですが、そのサンプリング処理はループに依存してました。時間軸とは異なっているために、ループ自体のサイクルが一定ではない場合データ受信で失敗するということです。
しかも、時間を無視しているために、エラー原因もいくらバッファを見ても原因の究明ができません。
良くも悪くも現状1ループ10μs以下では動いているので、サンプリングレートは10μs程度はあるようです。(Raspberry pi 3b+)処理時間がどの程度変わってしまうか正直わからないままごりっと書き換えてみました。
まずはデータフォーマットも単なるサンプリングから信号が切り替わるまでのループ回数を記録するように変更。これだけで配列への格納タイミングがざっと10分の1程度にはなるはずです。
実測値は 1508個から82個へ処理速度が上がれば上がるほど元々の方はデータが増えますが、変更後はバーストや取りこぼしなどで変動することはあっても極端に巨大化することは無いはずです。(変更後のバージョンは初期の信号状態を保持する必要があると思ったので、本来は81個のはず)

続いてループカウントになっている部分を時間へ変更します。
μ秒単位の時間操作がまともにできるか不安を抱えつつ、time.time()でμ秒を扱うことに。さらに、配列をarray.array('B')で1byteのデータとしてみました。(python3ではint扱いになっているので、1データあたりの消費量は4バイトだとは思います。('B')を指定したため、オーバーフローや範囲エラーが出るので想定外の事態になるとエラーで落ちるというおまけつきです(笑)
データーフローを見ると時間は最大でも80μ秒程度なので255μ秒以上は格納することが無いという前提です。
その結果がこちら
array('B', [1, 29, 81, 54, 52, 26, 52, 26, 54, 24, 53, 26, 54, 26, 51, 26, 54, 73, 53, 26, 66, 74, 52, 26, 54, 73, 52, 74, 52, 75, 52, 73, 54, 73, 54, 71, 68, 26, 54, 24, 54, 26, 56, 23, 53, 26, 51, 26, 54, 26, 52, 73, 66, 26, 54, 24, 55, 24, 55, 73, 54, 72, 53, 73, 55, 73, 52, 25, 64, 73, 54, 73, 54, 74, 52, 26, 54, 24, 54, 25, 54, 26, 52, 26, 45])
最初の1個目の1は信号線が初期状態でHIGH状態だったことを示し、その後からは切り替わるまでのμ秒時間となっています。数字を見る限りそんなに悪くない感じで入っていて、3B+のpython3でもそれなりに処理が行える感じがしました。
このサンプリング結果からビットパターンの信号のみを抜き出している部分があるのですが、もともとトリッキーな部分があったのですが、格納データを変えたのですこしすっきりしました。
データ開始の信号を除去してHIGH状態のビット情報だけのサンプリングデータは
[26, 26, 24, 26, 26, 26, 73, 26, 74, 26, 73, 74, 75, 73, 73, 71, 26, 24, 26, 23, 26, 26, 26, 73, 26, 24, 24, 73, 72, 73, 73, 25, 73, 73, 74, 26, 24, 25, 26, 26]
となります。基本的にはLOWデータは50μs前後の数値を取り除いた部分となります。
逆に取り除いた数字を並べてみましょう…手作業ですがw
52, 52, 54, 53, 54, 51, 54, 53, 66, 52, 54, 52, 52, 52, 54, 54, 68, 54, 54, 56, 53, 51, 54, 52, 66, 54, 55, 55, 54, 53, 55, 52, 64, 54, 54, 52, 54, 54, 54, 52, 45
結構疲れましたが、こんな感じ
最低は最後の45ですが、これはデータが終了した後のLOW信号なので正直関係ありません。
そうすると、範囲は51~66μsで、サンプリングサイクルが数μsということを考えれば悪くない範囲だと思います。
ここの処理以降はまた手を入れていませんが、データビットの0か1かを判断するためにサンプリングデータの最小値と最大値から閾値を決めてビット列を作成し、5byteのデータを組み立てていました。もともとはループカウントなのでこのようなことをやっていますが、サンプリング単位がμsになっているので、もうすこし決め打ちしても大丈夫なような気はします。ただスループットが低いRaspberry pi zeroとか2bとかを考えるともう少し様子を見ないとダメですね。zeroは欲しいと思いつつ、結局まだ買っていない…。

ここまできてようやくCRCエラーやビット落ちの様子が判断できるようになります。

何度かコンソールから連続してセンサー値を拾っていると、結構な確率でエラーが発生するようになります。
その時に発生したCRCエラーの様子。
pi@rasp3bprs:~ $ python3 ./setup/sbin/dht22.py --pin 6 --debug
pin : 6
Output for debugging.
array('B', [0, 74, 79, 55, 24, 55, 23, 54, 28, 52, 24, 54, 27, 54, 23, 53, 76, 51, 28, 67, 71, 54, 71, 54, 28, 54, 23, 54, 76, 50, 28, 54, 72, 54, 72, 67, 28, 54, 23, 54, 28, 54, 23, 54, 24, 56, 24, 54, 28, 54, 71, 67, 28, 50, 28, 51, 28, 51, 77, 50, 28, 54, 72, 54, 23, 54, 25, 63, 76, 54, 71, 54, 71, 54, 27, 54, 23, 54, 28, 54, 71, 54, 23, 49])
[24, 23, 28, 24, 27, 23, 76, 28, 71, 71, 28, 23, 76, 28, 72, 72, 28, 23, 28, 23, 24, 24, 28, 71, 28, 28, 28, 77, 28, 72, 23, 25, 76, 71, 71, 27, 23, 28, 71, 23]
the_bytes
02 cb 01 14 e2 ← これは正常なデータですが、初回なので破棄されますw
array('B', [0, 58, 88, 48, 25, 59, 25, 56, 25, 49, 25, 56, 25, 56, 24, 55, 76, 49, 24, 100, 39, 56, 77, 46, 24, 56, 32, 45, 77, 55, 24, 56, 65, 56, 77, 66, 24, 56, 24, 56, 25, 56, 24, 56, 24, 49, 25, 56, 24, 56, 66, 76, 24, 56, 24, 48, 24, 56, 77, 55, 24, 56, 66, 56, 24, 56, 28, 56, 76, 55, 76, 45, 75, 56, 24, 56, 24, 55, 25, 56, 66, 56, 24, 46])
[25, 25, 25, 25, 25, 24, 76, 24, 39, 77, 24, 32, 77, 24, 65, 77, 24, 24, 25, 24, 24, 25, 24, 66, 24, 24, 24, 77, 24, 66, 24, 28, 76, 76, 75, 24, 24, 25, 66, 24]
the_bytes
02 4b 01 14 e2 ← CRCエラーが発生しているデータ
CRC Error.
2nd. retry. 2
array('B', [0, 50, 76, 48, 36, 49, 25, 56, 25, 49, 25, 56, 24, 56, 24, 56, 76, 48, 25, 67, 77, 56, 66, 56, 24, 57, 32, 46, 77, 45, 35, 45, 76, 56, 66, 66, 35, 45, 35, 46, 24, 55, 24, 55, 24, 58, 24, 55, 24, 55, 76, 65, 24, 55, 24, 48, 35, 45, 76, 55, 24, 56, 66, 55, 24, 55, 28, 115, 31, 46, 66, 55, 76, 56, 24, 55, 24, 55, 26, 56, 65, 56, 24, 45])
[36, 25, 25, 25, 24, 24, 76, 25, 77, 66, 24, 32, 77, 35, 76, 66, 35, 35, 24, 24, 24, 24, 24, 76, 24, 24, 35, 76, 24, 66, 24, 28, 31, 66, 76, 24, 24, 26, 65, 24]
the_bytes
02 cb 01 14 62
CRC Error.
2nd. retry. 2
array('B', [0, 62, 85, 57, 24, 57, 24, 45, 35, 48, 25, 55, 25, 55, 24, 56, 76, 47, 24, 65, 75, 55, 76, 55, 24, 55, 30, 46, 76, 55, 65, 54, 24, 55, 24, 66, 35, 44, 34, 45, 34, 45, 35, 45, 34, 48, 24, 56, 24, 55, 76, 65, 24, 55, 24, 58, 24, 55, 66, 56, 24, 56, 75, 55, 24, 55, 27, 56, 76, 55, 75, 45, 76, 55, 24, 55, 24, 55, 25, 55, 76, 45, 76, 46])
[24, 24, 35, 25, 25, 24, 76, 24, 75, 76, 24, 30, 76, 65, 24, 24, 35, 34, 34, 35, 34, 24, 24, 76, 24, 24, 24, 66, 24, 75, 24, 27, 76, 75, 76, 24, 24, 25, 76, 76]
the_bytes
02 cc 01 14 e3
DHT22 results.
Retry count : 2 time(s)
Error code  : 0
Temperature : 276 C
Humidity    : 716 %
なんのこっちゃというような結果ですが、気温と湿度が10倍されたままというのは置いておいて、最初に正常にデータを得られているのですが、どこかに「センサー値の現時点での値を取得するためには複数回データを取得する必要がある」と書いてあった記憶があり、破棄しています。記述された資料が見当たらないので昨日この部分を外して様子を見ていたら、しばらく放置して2回センサー値を表示させたら1回目と2回目で気温が1℃以上変わったので、スリープ直後はスリープ前のセンサー値を返す感じなのだと思います。
で、問題なのが、DHTが悪いのか、Raspberry piが悪いのかわからない部分で、連続でデータを取得するとエラーが発生しやすい。でも連続で値を取得しないと現時点でのセンサー値が分からないというジレンマに陥ります。
ま、どうでもいいんですがw

で、本題の異常値を探ってみると、2つ目のサンプリングデータで100μsとかある部分があります。3つ目では115μsとなっている部分があり、おそらくこの時に何らかの原因で処理が止まってしまったのだと思われます。
今回は運良く?LOW信号がバーストしたような感じになっていてHIGH信号のビットが1になるべきものが0になっただけと考えられます。(気色塗り部分)

もう一つのデータ落ちに見えてしまったパターンはおそらくHIGH信号がバーストしてしまったようになってしまい、結果としてLOW信号への切り替わりのタイミングを取りこぼした結果だと推測しています。
さてどうでしょうか…

array('B', [0, 70, 76, 56, 27, 54, 21, 54, 26, 54, 29, 49, 26, 54, 26, 54, 73, 54, 22, 71, 70, 54, 75, 54, 25, 49, 25, 57, 27, 54, 26, 49, 77, 54, 26, 65, 24, 55, 26, 54, 26, 53, 26, 49, 26, 54, 29, 48, 26, 53, 76, 65, 26, 54, 25, 55, 24, 54, 72, 54, 26, 49, 76, 54, 26, 54, 71, 61, 77, 54, 71, 183, 30, 49, 72, 55, 26, 49, 78, 52, 27, 43])
[27, 21, 26, 29, 26, 26, 73, 22, 70, 75, 25, 25, 27, 26, 77, 26, 24, 26, 26, 26, 26, 29, 26, 76, 26, 25, 24, 72, 26, 76, 26, 71, 77, 71, 30, 72, 26, 78, 27]
pull up lengths Error. len : 39
ログから漁ってみましたが、こんなデータです。
パット見あまり変なところはありませんでしたが、赤塗したところが怪しそうな気がします。信号的には60μsを超える波形はデータ開始時のみでデータ中には現れることはありません。なのでここの間にHIGH信号を完全に取りこぼしているのかな?と推測しました。
とおもったらもっと怪しいのが183とかトンでも数字がありましたwよって正解は、HIGH信号のバーストではなく、LOW信号バースト、正確には単なる「HIGH信号の取りこぼし」でした(笑)

といった具合に、悪者がはっきりしました。Raspberry pi で動いている環境でした(´-ω-`)

Raspberry pi 4bでDHT11を動かしたときにエラーが発生しにくい気がするというのは気のせいではなく、処理速度が上がってスクリプトの実行が安定した結果だった様です。

あと気づいたのは、正常時はビット信号が綺麗にサンプリングできている感じなのに対して、エラー時は全体的にサンプリングにばらつきがあるように思えます。70μsを越えているデータが頻発している。



データシートに詳しくはホームページ見てね的なことが書かれていたので見てみると、センサーの一押しが、DHT10とか外見はあまり変わらずI2C仕様のDHTが…マジかw早速アマゾンで見てみると、3個セットで2400円ぐらいだったかな…微妙な値段だけど、悪くなさそう?

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